第3章 運命の発見

 「護衛ですか!?私たちが!」
 ソアラが上擦った声を上げた。フローラも驚いて目を丸くしている。アレックスの部屋に呼び出されたライとフローラは、突然の任務、その内容に困惑していた。
 「ええ、上を納得させるのには手を焼きましたけど、彼女本人からあなた達へのご指名があったものですから。」
 「フュミレイさんから___ですか?」
 「そう。」
 二人はただただ驚いてお互いに顔を見合わせた。
 「あの___私たちはまだ白竜軍に入ったばかりなんですよ。私たちなんかにやらせてしまって良いんですか?フュミレイさんといえば一国の幹部ですし___」
 フローラが不安げに語る。
 「だから上を納得させるのに苦労したんですよ。あなたたちを通してケルベロスに伝わらなくてもいい情報、つまりポポトルの情報まで伝わってしまうかも知れないというのを凄く気にしてましてね。」
 「それは大丈夫ですけど___」
 「なあに、あなたたちに託す任務は護衛だけじゃないんです。」
 「え?」
 アレックスは眼鏡の奥でニヤリと笑った。




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