市内観光

  




メキシコシティーに落ち着いた次の日は、
ノラが紹介してくれたロベルトのガイドで、メキシコ観光をしました。

スカウト達は、ロベルトの顔を見て、「あっ!」と声を上げました。
ロベルトは前日の空港で、制服を着ていたスカウト達を見つけ、
「ガールスカウトだね?今からTicalliに行くから乗ってけよ。」
と、執拗に誘ったようです。
スカウト達は、もちろん、あぶないおじさんと思い、完璧に無視したそうです。
ロベルトには失礼なことをしてしまいました。

ロベルトのよくわからない英語のガイドで、市内をざっと観光し、
メキシコシティーから北へ50kmのティオテイワカン遺跡に行きました。
ティオティワカン遺跡は、紀元前2世紀にできた人口20万人の宗教都市です。
ラテンアメリカ最大の古代都市でしたが、8世紀にこつ然と消えてしまいました。
彼らはどこから来たのか?どこへ行ったのか??
今だに謎が多く、世界遺産にも登録されています。

マニアには必見の場所ですが、私には強化合宿所みたいなところでした。
せっかく来たのだから、とまず「月のピラミッド」に登ったのが、
強化トレーニングで、速攻ノックアウトでした。
パンツ丸見えの急な階段を上ると、酸欠で息がぜーぜーしてしまいます。
だんだん頭痛がしてきたので、「太陽のピラミッド」には登らずじまいです。
もちろん、スカウト達は登りました。
下で待っていたのですが、1時間近く降りてこず、かなり心配しました。

郊外のレストランでは、ソンブレロ(つば広帽子)をかぶった
マリアッチ(楽団)が演奏してくれ、メキシコ気分満載になりました。
けれども、そこで食べたカクタス(サボテン)は、不気味な味でした。
肉やチーズやトルティージャの揚げたのとか煮たのとかのメキシコ料理を
ひと皿づつ注文し、7人で分けて完食しました。
どれも屋台のタコスほどは、おいしくありませんでした。

宿へ帰ったら、頭痛がして、寝てしまいました。
あれが高山病だったのかもしれません。
スカウト達は、夜のソナロッサをぶらぶらしたようです。
あの時は時差ぼけと頭痛で、何も考えずに許可しましたが、
後に、彼女らの行動範囲を知り、ぞっとしました。
私が引率したとは名ばかりで、スカウト達は案外しっかりしているのでしょう。

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